こんにちは。今回は、AWSについて初心者エンジニア向けに、サーバーレスについて解説します。近年、サーバーレスは注目されており、AWSでもLambdaなどのサーバーレスサービスが提供されています。この記事では、サーバーレスの基礎から、AWSでのサーバーレス開発に必要な知識やサンプルコードを紹介していきます。
サーバーレスとは
サーバーレスとは、従来のサーバーを必要としないアプリケーション開発手法のことです。つまり、サーバーの管理やインフラストラクチャの設定などが不要となり、開発者はコードの実装に専念することができます。AWSでは、LambdaやAPI Gateway、DynamoDBなど、多くのサーバーレスサービスが提供されています。
サーバーレスのメリットは、以下の通りです。
- サーバーの管理や運用コストが不要
- インフラストラクチャのスケーリングが自動化され、負荷に応じて自動的にサーバーを起動・停止するため、コスト削減につながる
- マイクロサービス化が容易になるため、アプリケーションの開発が迅速になる
- ファンクション単位で課金されるため、細かい粒度でコストを管理できる
ただし、サーバーレスには以下のような課題もあります。
- ファンクションの起動に時間がかかるため、リアルタイム性の高いアプリケーションでは不向き
- インフラストラクチャの管理がAWSに依存するため、AWSが障害を起こした場合にはアプリケーションも影響を受ける
- 複雑なアプリケーションになると、ファンクション間の連携が難しくなることがある
サーバーレスの基本概念
Lambda
Lambdaは、AWSのサーバーレスサービスの一つで、コードを実行するためのサービスです。Lambdaは、以下のような特徴があります。
- インフラストラクチャの管理が不要
- マイクロサービス化が容易
- イベント駆動型のアプリケーション開発が可能
Lambdaで実行されるコードは、Java、Python、Node.jsなどのプログラミング言語に対応しています。Lambdaは、API GatewayやDynamoDBなどのAWSサービスと連携することができます。
API Gateway
API Gatewayは、LambdaなどのAWSサーバーレスサービスを外部から呼び出すためのサービスです。API Gatewayは、以下のような特徴があります。
- サーバーの管理が不要
- RESTful APIの作成が容易
- APIキーによるアクセス制御が可能
API Gatewayは、Lambdaの実行に必要なパラメータを受け取り、Lambdaの実行結果を返す役割を持っています。
DynamoDB
DynamoDBは、AWSのマネージド型NoSQLデータベースです。DynamoDBは、以下のような特徴があります。
- スケーラビリティが高く、負荷に応じて自動的にスケールアップ・ダウンする
- セキュリティ設定が容易
- データベース管理が不要
DynamoDBは、LambdaなどのAWSサーバーレスサービスから容易にアクセスすることができます。
サーバーレス開発の手順
AWSでのサーバーレス開発の手順は、以下の通りです。
- AWSのアカウントを作成する
- 必要なサービスを有効化する
- Lambda関数を作成する
- API Gatewayを作成する
- Lambda関数とAPI Gatewayを連携する
- DynamoDBを作成する
- Lambda関数とDynamoDBを連携する
手順は簡単ですが、AWSに慣れていない場合は、手順がわかりにくいことがあります。ここでは、手順を具体的に解説します。
1. AWSのアカウントを作成する
AWSを利用するためには、AWSのアカウントが必要です。アカウント作成には、クレジットカードの登録が必要となります。アカウント作成後、AWSのコンソールにログインすることができます。
2. 必要なサービスを有効化する
LambdaやAPI Gateway、DynamoDBなどのサーバーレスサービスを利用するためには、それらのサービスを有効化する必要があります。コンソールからサービスを有効化することができます。
3. Lambda関数を作成する
Lambda関数を作成するためには、Lambdaのコンソールから関数を作成することができます。関数の名前や実行するコード、トリガーなどを設定することができます。
以下は、Pythonで実装されたLambda関数のサンプルコードです。
import json
def lambda_handler(event, context):
body = {
"message": "Hello, World!"
}
response = {
"statusCode": 200,
"body": json.dumps(body)
}
return response4. API Gatewayを作成する
API Gatewayを作成するためには、API GatewayのコンソールからAPIを作成することができます。APIの名前やエンドポイント、Lambda関数の実行設定などを設定することができます。
5. Lambda関数とAPI Gatewayを連携する
Lambda関数とAPI Gatewayを連携するためには、API GatewayのコンソールからLambda関数を選択し、API Gatewayとの統合を設定することができます。
以下は、API GatewayとLambda関数を連携するためのサンプルコードです。
swagger: "2.0"
info:
title: "Sample API"
version: "1.0.0"
basePath: "/prod"
schemes:
- "https"
paths:
/hello:
get:
responses:
'200':
description: "A simple example API"
schema:
type: "object"
properties:
message:
type: "string"
x-amazon-apigateway-integration:
uri: "arn:aws:apigateway:us-east-1:lambda:path/2015-03-31/functions/arn:aws:lambda:us-east-1:123456789012:function:HelloWorld/invocations"
passthroughBehavior: "when_no_match"
httpMethod: "POST"
type:
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