aws system manager: パッチ管理と自動化手法
こんにちは。今回は、初心者エンジニア向けにawsのパッチ管理と自動化手法についてお話しします。awsのsystem managerを使用することで、簡単かつ効率的にパッチ管理を行うことができます。本記事では、パッチ管理の重要性やベストプラクティス、パッチベースラインの設定と管理、自動パッチ適用の設定とスケジューリング、パッチコンプライアンスの監視とレポート、そしてパッチロールバックの手法と注意点について解説します。
パッチ管理の重要性とベストプラクティス
パッチ管理はセキュリティと安定性の観点から非常に重要な作業です。脆弱性のあるソフトウェアには攻撃者が容易に侵入できる可能性があり、その結果としてデータ漏洩やシステムのダウンタイムを引き起こす可能性があります。ベストプラクティスとしては、以下のようなポイントに注意することが重要です。
- パッチリリースの監視: ベンダーからのパッチリリース情報を定期的に監視し、重要なアップデートと修正を素早く適用することが求められます。
- パッチのテスト: パッチ適用前には、テスト環境でパッチの検証を行い、システムの互換性や安定性を確認することが必要です。
- パッチ適用の自動化: パッチ適用作業は手動で行うと時間と手間がかかります。自動化することで、作業の効率化とヒューマンエラーの軽減が図れます。
- パッチの文書化: パッチ適用作業の履歴とドキュメントを管理することで、将来の参照や問題解決に役立ちます。
パッチベースラインの設定と管理
パッチベースラインは、適用されるパッチの基準を設定するためのものであり、パッチ適用の管理と制御を容易にする機能です。ベースラインを設定することにより、各インスタンスに自動的に推奨されるパッチが適用されるようになります。
以下のaws cliコマンドを使用して、パッチベースラインを設定します。
aws ssm create-patch-baseline --name "mypatchbaseline" --approval-rules "reject"
aws ssm register-patch-baseline-for-patch-group --baseline-arn "baseline-arn" --patch-group "mypatchgroup"
自動パッチ適用の設定とスケジューリング
パッチ適用を自動化することで、手動作業の負荷とヒューマンエラーを減らすことができます。aws system managerは、自動パッチ適用のスケジュール設定や条件設定が簡単に行える便利なツールです。
以下のaws cliコマンドを使用して、自動パッチ適用を設定します。
aws ssm create-patch-baseline --name "mypatchbaseline" --approval-rules "approvemanual"
aws ssm create-patch-group --patch-group "mypatchgroup"
aws ssm create-patch-baseline-for-patch-group --baseline-arn "baseline-arn" --patch-group "mypatchgroup"
aws ssm create-patch-baseline-schedule --baseline-id "baseline-id" --schedule-expression "rate(1 month)"
パッチコンプライアンスの監視とレポート
パッチ適用の状況を監視することで、セキュリティリスクを把握し、問題の早期発見と対策を行うことができます。aws system managerでは、パッチコンプライアンスの監視と評価が容易に行えます。
以下のaws cliコマンドを使用して、パッチコンプライアンスの監視とレポートの作成を行います。
aws ssm list-patch-baselines
aws ssm describe-instance-patch-states --instance-id "i-1234567890abcdef0"
aws ssm describe-patch-compliance-data --instance-id "i-1234567890abcdef0"
パッチロールバックの手法と注意点
パッチ適用で問題が生じた場合、パッチをロールバックして元の状態に戻すことが重要です。パッチロールバックはaws system managerを使用することで簡単に行えますが、注意点もあります。
以下のaws cliコマンドを使用して、パッチロールバックを行います。
aws ssm describe-available-patches
aws ssm create-association --association-name "myassociationname" --name "mypatchbaseline" --targets "key=instanceids,values=i-1234567890abcdef0" --parameters '{"parameter-name":["parameter-value"]}'
aws ssm list-command-invocations --instance-id "i-1234567890abcdef0" --details
aws ssm cancel-command --command-id "command-id" --instance-id "i-1234567890abcdef0"
以上が、初心者エンジニア向けのawsのパッチ管理と自動化手法の解説でした。パッチ管理はセキュリティと安定性に欠かせない重要な作業であり、aws system managerを使用することで手軽に効率的な管理が可能です。是非、上記の手法やベストプラクティスを参考にして、awsのパッチ管理を行ってみてください。
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