こんにちは。今回は、tradingview pine scriptについて初心者エンジニアに向けて、時間枠とタイムゾーンの設定について解説します。
pineスクリプトでの時間枠の指定方法
pineスクリプトでは、チャートに表示される時間枠をカスタマイズすることができます。デフォルトでは、分足(1分、5分、15分など)、時間足(1時間、4時間など)、日足、週足、月足の中から選択することができます。
時間枠を指定するためには、study()
関数の引数に resolution
を指定します。以下に、それぞれの時間枠の指定方法を示します。
- 1分足:
resolution = "1"
- 5分足:
resolution = "5"
- 15分足:
resolution = "15"
- 1時間足:
resolution = "60"
- 4時間足:
resolution = "240"
- 日足:
resolution = "d"
- 週足:
resolution = "w"
- 月足:
resolution = "m"
以下は、5分足のローソク足を表示する例です。
//@version=4
study("custom timeframe example", overlay=true)
res = "5" // 5分足
res_milliseconds = input(5*60*1000, title="設定したい時間枠を選択してください")
// ローソク足の描画
plotcandle(open, high , low, close, title="custom timeframe candle", color = close >= open ? color.green : color.red, wickcolor=color.green, upcolor=color.green, downcolor=color.red, transp=0, editable=false)
// 時間枠の設定
study("custom timeframe", overlay=true)
study(res, "custom timeframe", "custom timeframe", color=color.red, resolution=res_milliseconds)
このように、resolution
引数に指定すれば任意の時間枠でチャートを表示することができます。
参考url:
タイムゾーン設定の重要性と使い方
タイムゾーンの設定は、テクニカル分析や取引のタイミングを行う上で非常に重要です。pineスクリプトでは、デフォルトではutc(協定世界時)が使用されますが、各国ごとのローカルタイムに変更することも可能です。
タイムゾーンを設定するには、timezone
関数を使用します。以下は、東京のタイムゾーンに変更する例です。
//@version=4
study("timezone example", overlay=true)
// タイムゾーンの設定
timezone('asia/tokyo')
// ローカルタイムの表示
local_time = timestamp(time, time)
local_hour = hour(local_time)
local_minute = minute(local_time)
local_second = second(local_time)
label_text = "local time: " + tostring(local_hour) + ":" + tostring(local_minute) + ":" + tostring(local_second)
// ラベルの描画
label.new(x=bar_index, y=high, text=label_text, xloc=xloc.bar_time, color=color.yellow, textcolor=color.black, style=label.style_none)
この例では、timezone
関数を使用して東京のタイムゾーンに設定しています。その後、timestamp
関数を使用してローカルタイムを計算し、その結果をラベルとして表示しています。
参考url:
ローカルタイムとutcの変換方法
pineスクリプトでは、ローカルタイムとutc(協定世界時)の相互変換を行うことも可能です。この機能を使用することで、異なるタイムゾーン間での取引のタイミングを調整することができます。
ローカルタイムをutcに変換するには、time
関数を使用します。以下は、東京のローカルタイムをutcに変換する例です。
//@version=4
study("local time to utc example", overlay=true)
// タイムゾーンの設定
timezone('asia/tokyo')
// ローカルタイムをutcに変換
utc_time = time + (timenow - time)
// utcの時間と分を取得
utc_hour = hour(utc_time)
utc_minute = minute(utc_time)
label_text = "utc time: " + tostring(utc_hour) + ":" + tostring(utc_minute)
// ラベルの描画
label.new(x=bar_index, y=high, text=label_text, xloc=xloc.bar_time, color=color.yellow, textcolor=color.black, style=label.style_none)
この例では、timezone
関数を使用して東京のタイムゾーンに設定し、その後、time
関数を使用してローカルタイムをutcに変換しています。変換結果は、hour
関数と minute
関数を使用して取得し、ラベルとして表示しています。
参考url:
- converting time zones in tradingview | pine script tutorial
- tradingview pine script: how to convert utc time to local time
時間枠とタイムゾーンの相互関係の理解
時間枠とタイムゾーンは密接に関連しており、相互に影響しあうことがあります。例えば、特定の時間枠でローカルタイムを取得したい場合は、タイムゾーンの設定が必要です。また、異なるタイムゾーン間での取引を行う場合は、タイムゾーンの変換も必要です。
pineスクリプトでは、時間枠とタイムゾーンを独自に設定することができます。これにより、自分の取引スタイルや地域に合わせたチャート分析が可能となります。
タイムゾーンの設定は、study()
関数や timestamp()
関数、timezone()
関数を使用することで行えます。
タイムゾーンに基づいた条件文の活用法
タイムゾーンを設定することで、特定の時間帯に条件を設定することも可能です。これにより、例えば取引のタイミングを限定するなど、細かな条件分岐を実装することができます。
以下に、タイムゾーンに基づいた条件文を活用した例を示します。
//@version=4
study("timezone-based conditional example", overlay=true)
// タイムゾーンの設定
timezone('asia/tokyo')
// 現在のローカルタイムを取得
local_time = timestamp(time, time)
local_hour = hour(local_time)
// 特定の時間帯の条件分岐
is_trading_time = local_hour >= 9 and local_hour < 15
// 条件に応じて表示するメッセージを設定
message = is_trading_time ? "trading time" : "non-trading time"
// ラベルの描画
label.new(x=bar_index, y=high, text=message, xloc=xloc.bar_time, color=color.yellow, textcolor=color.black, style=label.style_none)
この例では、東京のタイムゾーンを設定し、is_trading_time
変数を使用して現在のローカルタイムが特定の時間帯に該当するかどうかを判定しています。その結果に応じて、表示するメッセージを設定し、ラベルとして表示しています。
参考url:
- tradingview pine script – how to use the session and security functions
- tradingview pineスクリプトにおける異なる時間枠へのアクセス方法
以上が、「tradingview pine scriptについて初心者エンジニアに向けて、時間枠とタイムゾーンの設定」についての解説となります。pineスクリプトでは、時間枠の指定やタイムゾーンの設定を行うことで、より効果的なチャート分析や取引のタイミングを行うことができます。是非、上記のサンプルコードや参考urlを活用して、自分に合った設定を行ってみてください。
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