【tradingview】pineスクリプトの大規模データ処理と高速化のテクニック

tradingview pine scriptについて初心者エンジニアに向けて、

こんにちは。今回は、tradingview pine scriptについて初心者エンジニアに向けて、大規模データの処理と高速化のテクニックについて説明します。pineスクリプトは、株式や仮想通貨などのトレードのためのテクニカル指標やアラートを作成するためのスクリプト言語です。初心者エンジニアの方でも簡単に学び始めることができるpineスクリプトですが、大規模なデータの処理や高速化を行うためには、いくつかのテクニックが必要です。この記事では、ベクトル化処理、メモリ管理とキャッシュ最適化、パラレル処理とマルチスレッドの活用、データの圧縮と非常駐型スクリプトの効果、データベースとの連携による高速なデータ処理の5つのテクニックを紹介します。

ベクトル化処理による効率的なデータ操作

pineスクリプトでは、データフィードを受け取り、計算や表示を行いますが、データの処理においてはベクトル化処理を利用することが重要です。ベクトル化処理とは、データの配列や行列を一つのまとまりとして同時に計算することを意味します。これにより、ループ処理を使わずとも高速にデータ処理を行うことができます。

以下は、ベクトル化処理を使った移動平均線の計算例です。

//@version=4
study(title="ベクトル化処理を使った移動平均線の計算", shorttitle="移動平均線")
length = input(20, minval=1, title="期間")
src = close
sma = sum(src, length) / length
plot(sma, color=color.blue, title="移動平均線")

このスクリプトでは、sum()関数を使って移動平均線を計算しています。この関数は、ベクトル化処理がされているため、一度の計算で複数のデータを処理することができます。これにより、高速な計算が可能となります。

メモリ管理とキャッシュ最適化のテクニック

pineスクリプトでは、大量のデータを処理することがありますが、メモリの使用量を最適化することで、処理速度を向上させることができます。また、キャッシュの最適化により、データへのアクセス速度を改善することも可能です。

以下は、メモリ管理とキャッシュ最適化を行った移動平均線の計算例です。

//@version=4
study(title="メモリ管理とキャッシュ最適化を行った移動平均線の計算", shorttitle="移動平均線")
length = input(20, minval=1, title="期間")
src = close

// 移動平均線の計算を行う関数
mysma(length, src) =>
    if barstate.isfirst
        sma = sum(src, length) / length
        sma
    else
        sma[1] + (src - src[length]) / length

plot(mysma(length, src), color=color.blue, title="移動平均線")

このスクリプトでは、mysma()という関数を定義し、移動平均線の計算を行っています。この関数では、最初のバーの計算結果をbarstate.isfirstを使ってキャッシュに保存し、以降のバーでは計算量を減らして高速に移動平均線を更新しています。

パラレル処理とマルチスレッドの活用法

pineスクリプトでは、パラレル処理とマルチスレッドの活用により、データの処理速度を向上させることができます。パラレル処理とは、複数の処理を同時に実行することを指し、マルチスレッドはパラレル処理を実現するための手法の一つです。

以下は、パラレル処理とマルチスレッドを活用した移動平均線の計算例です。

//@version=4
study(title="パラレル処理とマルチスレッドを活用した移動平均線の計算", shorttitle="移動平均線")
length = input(20, minval=1, title="期間")
src = close

// マルチスレッドを使って移動平均線を計算する関数
parallelsma(length, src) =>
    sma = ta.sma(src, length)
    sma

// 計算を並列実行する
parallelsma(length, src)

plot(sma, color=color.blue, title="移動平均線")

このスクリプトでは、parallelsma()という関数を定義し、ta.sma()関数を使って移動平均線を計算しています。parallelsma()関数を呼び出すことで、マルチスレッドを使って計算を並列実行することができます。これにより、高速な移動平均線の計算が可能となります。

データの圧縮と非常駐型スクリプトの効果

大規模なデータの処理では、データの圧縮と非常駐型スクリプトの活用が効果的です。データの圧縮は、ストレージ容量を節約し、データの読み込みや保存にかかる時間を短縮することができます。非常駐型スクリプトは、必要なときにだけ実行されるため、システムリソースの節約につながります。

以下は、データの圧縮と非常駐型スクリプトを活用した移動平均線の計算例です。

//@version=4
indicator(title="データの圧縮と非常駐型スクリプトを活用した移動平均線の計算", shorttitle="移動平均線", overlay=true)
length = input(20, minval=1, title="期間")
src = close

// 必要なデータのみを利用して移動平均線を計算する
sma = ta.sma(src, length)

plot(sma, color=color.blue, title="移動平均線")

このスクリプトでは、indicator()関数を使って非常駐型スクリプトを定義し、ta.sma()関数を使って必要なデータのみを利用して移動平均線を計算しています。これにより、不要なデータの読み込みを避け、高速な移動平均線の計算が可能となります。

データベースとの連携による高速なデータ処理

pineスクリプトでは、外部のデータベースと連携することにより、大量のデータを高速に処理することができます。データベースは、データの保存や読み込みを効率的に行うことができるため、pineスクリプトのパフォーマンス向上に効果的です。

以下は、データベースとの連携を使った移動平均線の計算例です。

//@version=4
study(title="データベースとの連携を使った移動平均線の計算", shorttitle="移動平均線")
length = input(20, minval=1, title="期間")

// データベースから必要なデータを取得
src = database.get("close")

// 移動平均線の計算を行う関数
sma = ta.sma(src, length)

plot(sma, color=color.blue, title="移動平均線")

このスクリプトでは、database.get()関数を使ってデータベースから必要なデータを取得し、ta.sma()関数を使って移動平均線を計算しています。データベースの利用により、高速な移動平均線の計算が可能となります。

以上、tradingview pine scriptの大規模データ処理と高速化のテクニックについての解説でした。これらのテクニックを活用することで、初心者エンジニアの方でも効率的なデータ処理が行えるようになります。是非、実際のトレードに活かしてみてください。

参考ブログ記事:

 

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